qmailの仕様として、サーバによってはメールキューが溜まって処理が遅れるという事があります。
これは、存在しないアカウント宛にメールが大量に送ると、MailerDaemonが返ってきて、それが溜まって処理が遅れるという悪循環を引き起こしています。

その溜まったメールキューは普通には削除出来ないので、ツールを使用します。
qmHandleはそのツールですヾ(゚∀゚)ノ
qmHandle
上記から、qmHandleをダウンロードします。
1.2系と1.3系がありますが、オプション項目が増えた以外は違いはないみたいなので、1.2系を使用します。

溜まっているメールキューを確認
先ず、メールキューを確認してサーバにどれだけ溜まっているか確認します。
確認はqmHandleでも可能ですが、qmail付属のqmail-qstatでも可能です。
# /var/qmail/bin/qmail-qstat
※溜まっているメールキューの確認
messages in queue: 1
messages in queue but not yet preprocessed: 0
※現在、サーバには1通のメールキュが溜まっている


qmHandleをダウンロード
# mkdir /etc/qmHandle/
# cd /etc/qmHandle/
※qmHandle用のディレクトリを作成後、移動
# wget http://jaist.dl.sourceforge.net/sourceforge/qmhandle/qmhandle-1.2.3.tar.gz
# tar zxvf qmhandle-1.2.3.tar.gz
※/etc/qmHandleにダウンロードし解凍


qmHandleで溜まっているメールキューの情報を確認
qmHandleを使用して、メールキューの詳細が閲覧出来ます。
メールキューといってもローカルキュー、リモートキューと区別されています。
# ./qmHandle -L
※ローカルキューの確認
# ./qmHandle -R
※リモートキューの確認
16385587 (12, R)
Return-path: hoge@ravenz.livedoor.biz
From: =MAILER-DAEMON@hoge.com
To: =hoge@ravenz.livedoor.biz
Subject: =
Date: Tue, 23 May 2008 15:48:52 +0900
Size: 8607 bytes


メールキューの削除準備
メールキューの削除は手動ではなく、スクリプトを組んで行います。
# vi delete-mailque.sh
#!/bin/sh
cat que.txt | \
grep -B2 "From: MAILER-DAEMON@" | \
grep '^[0-9][0-9]*' | \
sed -e 's/^\([0-9][0-9]*\) .*$/perl qmHandle -d\1/'
※B2とは2行目の事で、今回の場合は2行目の「From: =MAILER-DAEMON@hoge.com」の箇所が対象になる

# chmod +x delete-mailque.sh
※delete-mailque.shに実行権限付加


メールキューの削除
# ./qmHandle -R > que.txt
※削除するメールキューをque.txtに保存
# sh delete-mailque.sh > delete-que.sh
※削除プログラムの作成
# /etc/rc.d/init.d/qmail stop
※メールキューを削除する前に、必ずqmailを停止させる事
# sh delete-que.sh
※メールキューの削除実行
Calling system script to terminate qmail...
Shutting down qmail
Deleting message 12/16385587...
Restarting qmail... Starting qmail
done (hopefully).
※削除中はこのようなログが表示され、done (hopefully).と表示されたら削除完了

# /etc/rc.d/init.d/qmail start
※qmailを起動する

以上で、メールキューの削除は完了ですヾ(゚∀゚)ノ
ちなみに、delete-mailque.shのMAILER-DAEMON@の箇所を*にすれば、全てのメールキューが削除対象になりますが、送信予定のものまで削除されてしまうかもしれないので注意してください。